
2018/10/某日訪問
2017年11月に訪問した桑原門倉城に再訪。前回訪問時に山頂に行けなかったのがモヤモヤしていたので、秋になったら再訪しようと思っていたのだ。10月ならさすがに涼しくなるだろうと思っていたのだが、2018年の夏は長かった。北近畿でも夏日。曇り時々雨だったので日差しで参ることはなかったが、山の中を上り下りしたので真夏のような汗の量となった。関東では真夏日だったらしいので、関東の山城をうろうろするよりはよかったようだが。
今回の訪問の目的は桑原門倉城の山頂遺構の確認である。今はもうウェブから消えてしまった神戸新聞の記事によれば、桑原門倉城の山頂にも遺構があるとのこと。前回は主に眼鏡のコンディションが悪かったので山頂は目指さなかった。今回は眼鏡のつるも折れていないので万全の状態で挑んだ。
最初の課題は山頂へはどこから登ればよいか、というもの。地理院地図には登山道は載っていない。google のストリートビューでとりつけそうな場所を探す。桑原門倉城の東に車が走れそうな道が隣の山の方についていそうだったが、つづら折れなので距離がありそうだ。北の別の山にはテレビ塔跡というのがあるらしい。ということは道がついていそうだが、登山道は桑原門倉城からはかなり距離がありそうだ。距離を考えると桑原門倉城から直登が現状ベストっぽい。つまり昨年断念したルートだ。
結論から言えば山頂に遺構はあった。それは別記事にまとめる予定だ。まずは再訪した桑原門倉城の記事を書くことにする。前回と似た内容なのですっ飛ばしてもらっても問題ない。
また、今回の記事タイトルに「桑原門倉城山腹遺構」とあるように「山腹遺構」とつけた。山頂の遺構の名称が不明なので、山頂遺構を仮に「桑原門倉城山頂遺構」として記事をアップする予定なので、山頂に対してこちらは山腹とした。麓と言ってもいいのだが、麓という割にはそれなりの比高なので、このブログでは「山腹」としておく。
前回は荷物をロッカーに入れる関係で和田山駅から歩いたのだが、今回は宿に大物荷物を置いてきたので、和田山駅より近い梁瀬駅から出発。和田山駅と違って、駅前は民家のみ。お金を落とせるのは自販機と切符購入のみ。無人駅かと思っていたが、日中は業務委託駅のようで有人であった。駅のホームと駅舎は離れていて跨線橋を通らなかければならないのだが、この跨線橋は窓が閉めっぱなしでカメムシだらけだった。これはきつい。きついので写真も撮らなかった。
駅名のフォントがイカす。
駅前の道を西にまっすぐ進む。民家の隙間から桑原門倉城が見えてきた。写真左側、手前の盛り上がりが桑原門倉城山腹遺構で、正面の高い山が山頂遺構だ。
この先は前回とほぼ同じ内容になるので軽めに紹介。
城跡入口の案内。
城跡へ向かっていると、途中の畑で草刈りをしている地元の方に声をかけられた。城跡に行く、と伝えると、「ヤマビルがいる」「昨日熊が出た」と重要な情報。10月だが、まだヤマビルがいるらしい。熊情報に関しては毎日入っている杉林に熊の痕があった、ということのようだ(聞き取りづらい箇所もあったので推測)。
登山道から縄張りに入ると最初に現れる薄めの堀切。
主郭下腰曲輪東側の竪堀。
主郭切岸。
主郭下腰曲輪西側の連続竪堀に見える地形。竪堀の感覚が広めなので畝状竪堀とは言いづらい。
主郭。昨年の訪問から約1年経っているが、保存状態が維持されている。地元の方が手入れしているのだろうか。一度手入れしても放置されることが多いのでありがたい。
主郭下南側には段曲輪がある。これは主郭から見下ろしたところ。
山腹遺構のレポートはこの辺で。
今回は尾根を伝って山頂遺構を確認することがメインミッションである。
山頂遺構編に続く。
桑原門倉城山腹遺構位置
桑原門倉城山腹遺構入り口